野草好きな我々には書物を通して、植物学者・牧野富太郎の名は存じ上げていたが、西武池袋沿線の大泉学園にお住まいになっていたことは、つい最近まで知らなかった。
練馬区で管理され、牧野博士の偉業を後世に伝える為に、記念庭園として一般開放してくれている。
園内の花は端境期にあたり、春の花は終わり、夏の花は花芽を見せているほどであった。
大泉学園駅南口より徒歩5分ほどのところにある庭園に入ると、驚くほどの静寂さがあり、周りの樹木が牧野博士の意思を継いで、園内の草花を見守っているのであろう。
ベンチで一休み、木々の緑に癒され、木洩れ日の中、庭奥より牧野翁が現れそうであった。